スタートアップで働いて感じた4つの大切なこと
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20代で起業を考えている場合、大きな壁になりがちなのは「経験の浅さ」です。一つの分野に精通しているわけでもなく、知識やスキルがずば抜けているわけでもない。そんな不利な状況を一刻も早く脱出するためにはどうすればいいのだろうか、と迷っていた時、スタートアップで働く機会に恵まれました。それから約1ヶ月経った今、スタートアップで働いて感じた4つの大切なことをご紹介したいと思います。


1.周りの人のエネルギーってすごく大切

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出典:Pixabay

普段はフリーランスで翻訳をしている私。仕事をする時はカフェに行ったり、コワーキングスペースを使ったり、外に出るのがめんどくさい日は家でやったりする。ほとんどの場合、1人で黙々と作業をする。すごく集中できて、生産性がかなり高いときもあれば、なんだか気分が乗らなくて思うように仕事がはかどらないときもある。

私がお手伝いをしているスタートアップはシェアオフィスを使っている。このオフィスは投資家が運営しているもので、他の利用者もほとんどがスタートアップだ。働きながら他のチームの活気あるディスカッションや野心溢れる会話が聞こえてくると、それが自分の原動力になる。周りにいる全員が夢に向かって切磋琢磨していると、それだけで自分も元気になれるのだ。

2.チームメンバーの会話を盗聴するのってすごく大切

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出典:Pixabay

スタートアップは日頃からバタバタとしている。そんな中で急なハプニングやトラブルがあると、全員がいっぱいいっぱいになってしまう。チーム内のコミュニケーションが必要不可欠なのに、どうしても連絡をしてる時間がなかったり、情報が漏れたりしてしまう。

そこで大切なのは、自分から常に情報を拾っておくこと。他のメンバーが何か話をしている時、その時点では自分に関係なくても、盗聴しておく(注1)。そうすれば、いざ何かあった時に、情報量がゼロではない。なんとなく状況がわかってるだけで、様々な問題に対応できるスピードも上がるし、柔軟性も手に入る。

さらにスタートアップではトレーニングを受けられる保証はない。そのスタートアップがどういうシステムで動いていて、誰が何を担当していて、トラブルがあったらどう対処していくのか。そういうことも教えてもらうのを待つのではなく、働きながら自分で情報収集をしていくのが大切だ。

3.チームをまとめられるリーダーってすごく大切

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出典:Pixabay

「リーダー」はもともと「誘導する・引っ張る」という意味。確かに目標を達成するために、メンバーに必要な情報を与えたり、やるべきことや進むべき方向を示したりする必要がある。

ただ効率よく進めるには、チームがまとまっていることが大前提。チーム全員が同じ歩調で同じ方向に進まなければ、成功などできるはずがない。スタートアップにいる人はもともと個性が濃い人が多い。他人とは違う道を選ぶだけあって、それぞれが強い信念と価値観を持っている。その上、コミュニケーションの取り方も全然違う。素晴らしいリーダーはそういう人たちをまとめなければいけないのだ。

ではどうすればチームをまとめることができるのだろうか。それは一人一人の個性や考え方をしっかり理解し、受け入れるところから始まるのだと思う。観察力や器の広さ。意外と語られない、リーダーに必要不可欠なスキルなのではないか。

4.自分の選択を信じられるってすごく大切

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スタートアップで働くとなると、もらえるお金はかなり少ない。むしろもらえるだけマシで、まったく無償ということもある。それでいて、労働時間は長いし過酷な時もある。夜でもオフの日でもメールは絶えず入るし、緊急の仕事をお願いされることもある。すごく単純で雑用ともとれる仕事をしなければいけない時もある。

家族や友達はそんな状況をみて、「安く使われているだけなんじゃないか」と心配する。「もっと待遇のいい仕事があるはずだ」とか「もっと自分のスキルを活かせるはずだ」と会うたびに言われる。もちろんそれもこっちのことを想う優しさからくる言葉なのだが、そのような周りからの反対の声にも揺らがない強さが必要だ。そのためには、スタートアップで働くという選択が正しいんだという信念がなければならない。お金もなければ安定感もない。それでもスタートアップにこだわる理由がなければならないのだ。


私はスタートアップで働いて、自分のスキルが十分なのか、本当に会社にとってプラスの価値を与えられているのか正直不安になることもあります。それでも、やめたいとは思いません。むしろ1年半以上もフリーランスとして、気が向いた時に気が向いた場所で働いていた私が、大雨の日でもオフィスに行くのを嫌がらないということはそれだけ仕事が楽しいということなのでしょう。少しでも会社の成長に貢献して、同時に自分自身も成長できることを目指して、これからも頑張っていきたいです。

注1)もちろん、スタートアップに関連しない会話を盗聴するのはよくないですよ。

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