シリコンバレーの投資家: ロン・コンウェイさんの翻訳記事が出ていましたのでシェアをします。
「エンジェル投資家の裏側教えます【インタビュー】シリコンバレーのスーパーエンジェル投資家: ロン・コンウェイ 」
※元翻訳記事
http://blog.btrax.com/jp/2013/05/19/ron/
シリコンバレーでのスタートアップに対する具体的な投資金額と持ち株比率が掲載されていますので、これから投資を受ける方にとっては参考になるはずです。
ただし、日本とは持ち株比率についての考え方は、だいぶ実情が違う印象は受けました。
この記事を見て私が注目したところは
■スタートアップは安易に外部からの投資を受けない方が良い。
”まずアドバイスしたいのは、安易に投資を受け無い方が良いという事だ。すぐに投資を求めるのは良く無い。なぜなら外部資本を入れずに出来るだけ自己資金で回して行けば自分達で会社を所有出来るので、自己資金で運営出来る事にこした事は無い”
起業家にとっては、できる限り会社のオーナーシップを取り続けられる方がいいのは当たり前です。でも投資家から投資を受けるということは、自分の会社に対する支配権を一部放棄しなくてはいけないということです。
投資を受けたばっかりに、自分で会社をコントロールできなくなってしまい、最悪は1年で社長を交代させられるというのは良くある話しです。
投資する側の立場にも関わらず、起業家の立場で語られていることはとても興味深く感じました。この方から投資を受けられるとしたら、起業家としても安心して投資を受けられる気がします。
■事業アイデアに投資をするのではなく、どんな人が行っているか、ということを重視している。
”僕たちがスタートアップへの投資を検討する際に重要視する優先順位は1.人, 2.アイディア, 3.市場規模の順番だ。”
”僕たちの場合はファウンダーの資質が最も大切だと思っている。理由としてはアイディアやターゲットとする市場はビジネスを展開して行く上でどんどん変化するのが必然だと考えているからだ。”
この方の場合は、事業よりも「人」の方が重要だと言っています。中には人よりも、ビジネスが儲かるかどうかで投資する人がいるということも事実です。
このコメントを見て
「じゃあ、どうやったら自分という商品を鍛えたらいいんだ」、というのは皆さん悩むところかもしれません。
事業立案能力については、勉強することで、スキル的に鍛えていくことができるのですが、自分自身を鍛えていくことに関しては、学校が教えてくれるわけではないからです。
私自身は、経験をすることがマインドを成長させられると信じていますので、どんな勉強をしてきたか、ということよりもどんな経験をしてきたかで、投資対象になるかどうかの分かれ目になるかもしれないと思っています。
■お金以上の価値をスタートアップに提供する
”あとはファウンダー達の仲違いの仲裁に入る事も珍しく無いんだ。チームにはいざこざがつきものだからね。通常スタートアップのファウンダー達はプロダクトを作る事に熱中して、しばらくすると人間関係がうまく行かない事もある。そして場合によっては会社のマネージメントに関してのサポートもするんだ。”
投資家のネットワークを使いマーケティングに関するサポートを受けられること、次の資金調達先の紹介を受けられること、そしてチームビルディングの手助けをしてくれること、などお金以外のサポートを受けられるのであれば、それは金銭以上に大きいはずです。
起業家側は、ついついお金のみを投資家側に求めがちです。
でも、それ以外に投資家に対して起業家側が何を求めるか、ということも大事なことだと、気づかせてくれました。