U25スタートアップ起業塾オープンセミナー『事例からわかる顧客発見の方法』報告レポート
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U25スタートアップ起業塾では、毎月テーマを変えて起業に役立つ勉強会しています。
講師も毎回異なり、新たな刺激と学びを得てもらいたいと思っております。

第3回の参加者の声を載せさて頂きます。
2015-06-04 20.06.14

【実施概要】

  • 実施日:2015年6月4日(木)
  • 時間:19:30〜21:30

今回のテーマは『顧客発見』でした。
起業を始めるにあたり、必ず考えなければいけないことは『誰が顧客か』ということです。

今のマーケティングの主流は『プロダクトアウト』から『マーケットイン』に変わりました。
つまり「良いサービスを作れば自然と売れる」という時代から変わってきています。
起業であっても、新規事業であっても『誰のためのサービスか』が明確になっていなければ、サービスの価値は伝わりません。
価値が伝わらなければそのサービスを顧客が使うことはありません。

今回のセミナーでは、「顧客発見」を切り口に起業の成功を要因と失敗要因を知ることができました。
講師は、3日間でアイデアをカタチにするスタートアップ体験イベント『スタートアップウィークエンド』の運営や司会を勤め、起業、新規事業の“失敗”に注目した失敗談を共有する会『コテンパ』を主催する方。

ご自身の起業経験と数多くのイベントでの経験を踏まえて、起業するにあたり最重要である「顧客発見」についての事例を余すことなくお伝えしました。

■講義内容
【事例からわかる顧客発見の方法】

1.自身の経歴からみる失敗体験
2.顧客発見の重要性とは
3.事例からみる顧客発見の仕方

■講師紹介
石原さん
石原 吉浩さん

大手通信サービス会社に入社以来、一貫してヘルスケア業界での新規事業を手掛ける。
数々の失敗を積み重ね、新規事業への情熱を失いかけた時に顧客開発に出会い、再度新事業への情熱を取り戻す。

2012年2月に起業する傍ら、起業家支援としてスタートアップウィークエンドのオーガナイザーも務める他、
起業・新規事業における”失敗”にフォーカスし、ドロドロした失敗談から起業や新規事業の”リアル”を感じ取ってもらうイベント「コテンパ」を主催。

【主催者レポート】

今回のポイントは、起業、新規事業に失敗しないための「顧客発見」です。

セミナーでは、登壇された石原さんご自身の会社員時代の失敗や会社を立ち上げてからの失敗など、多くの失敗談を赤裸々に聞かせてもらい新鮮で、いかに大きな失敗をしないようにするかということで、「顧客開発」についての学びにつながりやすかったです。

石原さんは、新規事業や起業について自身の体験からも、いかに失敗を抑えるかということを考え、外部との交流を増やすために「Startup Weekend」にも関わり、失敗したらどうするのか起業家などの生の声を聞こうと思い「コテンパ」というイベントを作られました。周りの失敗の原因を聞いていると、「いいね」と言ってもらえるが、買ってくれないというのが、理由として多くあげられるということでした。「顧客開発」はまさにそこにあります。

こだわりぬき、磨き上げた商品を買ってくれない。「買い手がつかない」とわかったときには、資金がつきてるということが起こりうるそうです。
そうならないためにも小さく回して、トライアンドエラーをしていくことが大事だなと感じました。

「顧客開発」の手法として、
①インタビューをする。
②ニーズそのものではなく、その裏にあるメカニズムを考える。
③顧客のニーズを満たす最小限のものをつくっていく。
ということでした。

インタビューとしては、「属性、Job to be done、現状対策、阻害要因、現状への不満」を聞いていき、特に「阻害要因」を重要視していました。インタビューだと、どうしても自分考えたサービスや商品について聞きたくなってしまいますが、「じっくりじっくり相手の考え、本音を聞き出すことが、大事。1時間でもかけて、相手から言わせるゲーム」と話されていたのが、とても印象的でした。

今回、実際の失敗談や事例から話してもらい、「顧客発見」の重要性を身にしみて感じました。
また、私もついつい相手にサービスにつながるような質問をしてしまいますが、良いサービスを生み出すためにも、本音を引き出す良いインタビューが必要だなと学べました。

【参加者によるレビュー】

■浜中 良さん
【少数意見に注目する】
6/4の「事例から分かる顧客発見の方法」で一番印象的だったのはヒアリングで聞いた意見の内、アーリーアダプターの意見をいかにみつけられるかということ。
なぜ、印象的だったかというと《アーリーアダプターは約16%しかいないから》です。

100人にヒアリングした場合、16人しかあてはまらない計算。
あとはフォロワー、要するに「いいね」だけ(これを強調したい)しかしない人。
自分なら絶対フォロワーの84人の意見に振り回されます。
でも振り回されたあげく・・・買ってくれないというのが現状だとするとなんともバカらしいなって、、、そう思ったから印象的でした。

実際に石原さんの話ありましたが、あるスタートアップの製品でFacebookで「いいね」した人とサービス利用者(購入者)はまったく違かったらしいです。
で、アーリーアダプターをどう探すのか。
これが非常に疑問に思った点です。

結論からいうと
【未完成な製品にお金を出した人】
これにつきるそうです。

ちなみにフォロワーの特徴は【いいね!でも、こういう機能があればもっといいのに(こういう機能あれば買うのに)】という人!

これ、そこら中にいそうですが、これも当たり前なんですね。
市場の84%がこういう人なのですから。
今回の教訓としては
【いいね!!しかしない人とは付き合わない】ことです。

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■駒井 祐人さん
自分たちの製品が売れるかどうか顧客検証する際に気をつけるポイントなどを学びました。

【気をつけるポイント】
1.自分のアイデアに酔ってしまう。
⇢こんなんあったら売れるだろ…と思ってリリースするが、実際リリースすると誰も使ってくれないといったことがよくある。
顧客との対話(インタビュー)を通じて、顧客目線で何がニーズかをつかむ必要がある。

また、ニーズは切実だが、プロダクトが刺さらないといったこともよくある。
ニーズのメカニズム(顧客がやりたいこと、阻害要因、現状の対策、現状対策への不満)を明確にし、特に阻害要因への対処をプロダクトに盛り込むことが必要。

2.それいいね、とは言われるが、実際に売ると買わない人が多い。
⇢顧客との対話を通じて、ニーズを引き出しているつもりかもしれないが、買ってくれないということは、本音を引き出せていない証拠。
人は、本音と建前がある。

特にWEBアンケートでヒアリングはNG。建前でしか記入しないし、その人がアーリーアダプターなのかといった情報も全く分からない。
じゃあどうすればいいのか?顧客と1対1の対話が基本。
じっくり時間をかけて相手との信頼関係を築くことが重要。(石原さん曰く1時間ぐらいじっくり会話するとのこと。)
話をする際も、プロフィール、過去のこと、未来のこと、といったように、話しやすい順番で会話することも重要。
(こういうものがあったら欲しいですか?という話は未来のこと)

3.課題が切実ではない。
⇢例えば、渋谷で宅配弁当ビジネスをしてても、他にいっぱい食べることころあるから、なくても困らない。

【感じたこと】
顧客検証(アンケート)時には、1時間ぐらいじっくりかけて1対1で対話することが重要であることを学んだが、とてつもなく時間がかかる作業なのだなと感じた。
例えば、20人にアンケートする場合、
①アンケートしてくれる顧客を20人探す時間
(1時間も話をしてくれる顧客を探すのは難易度が高そう)

②実際のアンケートに20時間

③その後、情報をまとめたりする時間
といったように、何十時間も作業時間が必要だと思われる。

特に①の難易度が高く、友人などはすぐに捕まえられるが、全く関係ない人はどう捕まえるのだろうか。
対話的なアンケートしてくれる人を探すのをWEBで広く探せばいいのか?とも思った。

他にももっと効率的に本音を引き出す方法はないだろうか。
プロトタイプの商品の掲載+2ch的な辛口コメント空間の統合コミュニティがあればいいと思った。
(クラウドファンディングとの住み分けがきちんとできれば…)
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以上
皆様、ご参加ありがとうございました!!

2015-06-04 20.07.30

2015-06-04 20.07.22

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