突然ですが、みなさんは好きな会社のロゴをすぐ思い浮かべることができますか？あのひとかじりされたリンゴや、勢いのあるチェックマーク。世界中の人がわかるようなロゴってたくさんありますよね。でもロゴはただの会社のシンボルではないんです。ある調査によると、人はよく知っている企業のロゴを目にした時、頭の中で「会社名→商品→印象」という連想をするそうです。この連想にかかる時間はわずか0.4秒。例えば黄色いMサインを見ると「マクドナルド→ハンバーガー→安くて早い」というように一瞬にしてその会社の印象を思い浮かべてしまうのです。
それほどお客さんと深く関わる会社のロゴ。起業する上でも重要ですよね。「まぁでもデザイナーに任せるし・・・」というのもわかりますが、最低限知っておきたいのは「色」が与える印象。人はロゴを見た時、一番最初に認識するのが色なんだそうです。特に人間の心理に作用しやすい４つの色を見ていきましょう。
明るい印象の反面、幼いころのトラウマを思い出してしまう人も!?
出典：Pixabay、各社ウェブサイト
赤は「エネルギー、愛、楽しさ」などの明るい気持ちを人に与える。世界的に大人気のおもちゃLegoのロゴも赤いが、このようなイメージを浸透させたかったのかもしれない。さらに赤といったら、信号や消防車など、目立つ必要のあるものに使われることが多い。赤自体が目立つわけではないが、赤いものは他の色のものと比べてより近くにあると感じられる。そのため注目を集めるのに有効なのだ。
ただし、赤には「禁止、攻撃的、厳しい」などといったネガティブな印象もある。学校の先生がテストの添削をする時に使うペンの色はほとんどの場合が赤。勉強が苦手だった人はたくさんのバツを付けられて・・・という辛い経験が元で赤に対していい印象を抱かない可能性もあるのだとか。
大成功するか大失敗するか…細心の注意を払うべき！
出典：Pixabay、各社ウェブサイト
黄色は「楽観的、自信、クリエイティビティ、希望」を感じさせる。国によっては黄色は太陽の色。（４歳の時アメリカの幼稚園に通っていた私。太陽を赤いクレヨンで描いたら、先生に「違う」と言われたのを今も覚えている。）暖かくて、陽気な印象も与える。
その一方で、黄色は心理的な影響が一番強いと言われている。”ちょうどいい”黄色は人を最高の気分にするが、少しでも黄色の濃さやトーンが的を外れてしまうと人の気分はガタ落ち。さらに元々の好き嫌いもはっきりと分かれてしまっているという。一か八かの色、とも言えるだろう。
人間が本能的に好きになっちゃう？人気ナンバーワンの色
出典：Pixabay、各社ウェブサイト
青と言ったら空、水。私たちの生活に深く関わっているものの色で、大昔から先祖たちが身近に感じていた色。だからこそ「安心、落ち着き、信頼できる」といった印象を与えるのかもしれない。使い方を間違えてしまえば「つめたい、親近感がない」といった印象を与えてしまう。それでも青は世界で最も愛されている色だということは数々の研究で繰り返し証明されてきている。
そんな素敵な色のロゴをもつVolkswagen。色の印象にたがわない経営をして欲しかった、と思ってしまう。
バランスが取れた命の色、目にも負担なし！
出典：Pixabay、各社ウェブサイト
緑は「成長、自然、新鮮、地球、健康、安らぎ」といった印象がある。大昔の人は、周りに緑のものがたくさんあれば飢えることはなかった。その頃の「緑＝命」というイメージはまだ私たちに残っていると考えられている。さらに私たちの目は、リラックスしている状態でも緑に焦点を合わせることができるという。だから見ていてもストレスを感じないのかもしれない。緑は頭を柔軟にさせ、創造性を豊かにするということも研究でわかっている。青と黄色を混ぜ合わせてできる、バランスの良い色だ。しかしそれが裏目に出て印象に残らなくなってしまう、というケースもあるそう。
緑のロゴを持つ代表的な会社といったらスターバックス。環境に配慮しながら栽培されたコーヒー豆にこだわったり、顧客が安らげるお店作りを徹底したりする会社にぴったりの色と言えるだろう。
いかがでしたか？会社のロゴを考える上で色は是非大切にしていきたいですよね。そしてお客さんだけでなく、創業者にとってもロゴは大切だと思います。自分の会社で目指すものやビジョンをうまくロゴに反映させることができれば、ロゴを見るたびに元気が出そうですよね。
参考文献
Entrepreneur.com: The Incredible Way Your Brain ‘Sees’ a Logo
Colour Affects: The Psychological Properties of Colours
Medical Daily: Why We Love the Color Green – It’s the Color of New Life
Forbes.com: How To Use Color Psychology to Give Your Business an Edge